ハチの巣と言えば 六角形に揃った 房が積み重なって そのまた周りを包んだスズメバチの巣を想像しますね。黒スズメバチは地巣を作って温度調整をしています。でも、普通の蜂はずっと進化が遅れています。
あまり聞いたことがない ヤマトハナダカバチモドキは アリも歩けないような 熱砂の中に 巣を造り、子育てしています。この蜂は、砂地さえあれば、河原で有ろうが、湖のほとりであろうが どこでも巣を掘り、僅か12mmの小さな体で 子育てします。日本中どこにもいるハチです。
彼らは、焼け砂の上から 45度の角度で10㎝ほどの 穴を掘り その先端を楕円形に掘り進め 平にします。そこへ 卵を一つ産むのです。地上2~3㎝のところは、熱砂ですが、10㎝ほどの所は 快適な温度になって居るそうです。
そしてすぐ飛び立ち、卵が幼虫になったころを見はからって ウンカや、ヨコバイの餌を せっせと運びます。
50~60っ個食べて 蛹になると 蓋をして飛び去ります。ヤマトハナダカバチモドキの巣は、ご粗末ですが 巣場の選択が、広範囲にどこでも造れ 敵は、暑くて近寄れず 低い産卵能力でも 生き残れる昆虫だと言われています。(元、神戸大学名誉教授、農学博士、岩田久二雄氏の著書参照
私達も、学ばなければ成らない、素晴らしい方法で、子育てをしています。右下:餌のヨコバイ 小林昭男