家の近くの桜が満開です。私が最初に手掛けてた譲地の桜です。この季節に
なると、児島高徳の【天、勾践を 虚しゅうするなかれ 時に、范蠡
無きにしも非ず】を思い犯します。1331年元弘の乱に敗れた、後醍醐天皇は
隠岐の島に流される途中、夜陰にまみれて、高徳は 天皇を救い出そうと
しましたが 幕府の警護が固く 宿舎に近寄れませんでした。止む負えず
高徳は、近くの桜の木を削り 先の詩を書き残して、その場を去りました。
鎌倉幕府が終わり、南北朝時代に入る頃です。翌朝、警固の武士たちは
それを見ても、何の意味だか 解りませんでしたが、後醍醐天皇は、
にっこり微笑み、うなずいたそうです。
中国、呉越同舟の諺が有る通り 呉の国と、越の国は せめぎ合いを何十年
と、続けてきました。越王勾践は、呉王夫差に大敗しましたが 12年後
臥薪嘗胆のうえ、重臣范蠡と共に 大勝利をしました。その有名な事件を
天皇は知っていたので あ、范蠡の様な部下が 必ず助けに来ることを信じ
ほほ笑んだのです。この、呉と越の戦いは、【臥薪嘗胆】とか【会稽山の
恥をそそぐ】など諺が いろいろ出てきます。フレンズ 小林