2020年09月12日 (投稿者: 株式会社フレンズ ) 八重むぐら茂れる宿の寂しさに

今、どこのチャンネルを回しても、三人の総裁候補者が、日本の為、世界の為 一身を賭して頑張りますと叫び 音楽番組では、お化粧した男子が 踊って歌い、英語と、日本語の混ざった歌を歌っています。
今日は、忙しい心を落ち着かせる為 小倉百人一首を出し 平安朝の時代に 思いを寄せています。
【八重むぐら しげれる宿のさみしさに 人こそ見えね 秋は来にけり。】  恵瓊法師(えぎょうほうし)
百人一首に似た、歌集はいろいろありますが、中でも有名な、小倉百人一首 藤原定家が、京都嵯峨野の別荘 小倉山山荘で選んだとされている、小倉百人一首が有名です。
定家は、飛鳥時代の天智天皇から 鎌倉時代の順徳院迄、100人の歌人の優秀作品を 書き留め、色紙にしたためたもので 後日、小倉百人一首と言われるようになったそうです。
上に記した和歌は 河原左大臣の古びた別荘で 和歌の会を開いた時 秋のわびしさを 歌ったと言われています。

秋と言うと、紅葉、錦の流れ、など 華やかな印象の和歌が 主体だった時、秋のわびしさ、華やかな夏が過ぎ、厳しい冬を迎える季節 一世を風靡した人が 衰退する 哀れさを読んだとも 言われています。朝夕が涼しくなってくる初秋、栄枯盛衰に思いを巡らすことも いいではないかと思います。  小林昭男