2018年01月31日 (投稿者: 株式会社フレンズ ) 北条時頼と佐野源左衛門常世

北海道や北陸地方は 勿論の事、北関東まで 大雪でした。
雪に関する逸話は沢山ありますが、私は【佐野源左衛門常世】の話が好
です。鎌倉時代中期、執権北条時頼は 関東武士の生活や、謀反の状況
を、調べる為僧の姿で、諸国を歩きました。下野の国佐野庄(現在栃木県
佐野市)で、大雪に会い通り合わせた 佐野源左衛門常世宅で、一夜を
過ごしました。常世は、見ず知らずの僧を持てなし、粟のかゆで迎え
盆栽を割って囲炉裏で体を温め 語り合いました。私は一族に騙れ
領地
を失ってしまいましたが、鎌倉に変が有るときは、いざ、鎌倉と一番先
に、駆け付けると、決意を述べました。時頼は、鎌倉に帰り 鎌倉御家人
や、常世の 忠誠心を計るため 諸国の軍勢を召集しました。
みすぼらしい兜と、やせこけた馬に武士たちの嘲笑の中、幕府の役人の
呼び出しに、恐る恐る進み出酢と、どこかで聞いた声で、近こう、近こう
と、将軍に呼ばれ、よく見ると あの雪の日に一夜を明かした、お坊さん
でした。びっくりしている常世に、執権北条時頼は、約束を守った常世を
褒め、一族に奪われた土地の返却、一晩中燃やした薪代と、鉢植え代と
上して野の国の松井田庄、越中の国の櫻井庄、敦賀の国の梅田庄を与え、
お気に入りの馬 一頭を与えたと言う事です。
見知らぬ旅人を、心から持て成し、どんな身分かも解らないのに、大切な
盆栽を燃やして 温めてやった、常世の行為に感動しました。
フレンズ  小林