2019年07月30日 (投稿者: 株式会社フレンズ ) 夏の百人一首、持統天皇

山梨県も梅雨明け宣言が出て、本格的な夏がやってきました。
百人一首の中には 夏に関した詩はあまりないのですが、私の好きな和歌を書いてみました。
『春過ぎて 夏来たけらし白妙の 衣干すてふ 天の香久山』
持統天皇(女性)の詩です。持統天皇は、あの大化の改新を 藤原鎌足と成し遂げた、中大兄皇子(後、天智天皇)の 子供です。夫は 天智天皇の弟 後の天武天皇です。ですから、 父君、夫、本人と 天皇をした 素晴らしい家系です。
持統天皇の時代、都があった藤原京、東南の方の山 大和三山の一つが 香具山です。
今風に言えば 天皇の仕事に明け暮れ、気が付いたら梅雨も明け もう 夏になって居たんですね。真っ青な空に 香具山にかかっている、真っ白な入道雲 その雲を見て 干してある衣(楮で造った真っ白な着物)とを 連想したのでしょう。
俗な事を言えば 大和三山は 三角関係の山の説もある。
夫、天武天皇と、父君、天智天皇が 恋に狂った 額田王(ぬかたのおおきみ)を 皮肉って 詠んだとも言われています。
飛鳥時代から、三角関係とか、不倫は あったんですね。
楮:紙の原料となる こうぞ  写真左上:藤原京跡 下:香具山  衣干してふは、衣干すちょうと読む。  小林昭男