2021年06月24日 (投稿者: 株式会社フレンズ ) 奥の細道(松尾芭蕉)の 梅雨期の旅

令和3・6・15日  関東、甲信が梅雨入りを宣言しました。例年より少し遅いようですが、この蒸し暑さ、当分続きます。
松尾芭蕉が 江戸深川にあった 庵から東北地方(みちのく)に旅立ったのは、1689年新暦の 5月16日でした。この年は、西行法師の 生誕500年にあたり、門下生を連れての出発です。
日光街道に かかったころから、梅雨入れです。
【五月雨の降り残してや 光堂】   しとしとと くらい雨が降っている中、中尊寺の金色堂だけが 光り輝いていたんでしょうね。
岩手県平泉の中尊寺金色堂は、平安末期まで全盛を誇った、藤原氏を 忍ばせています。
【夏草や 兵(つわもの)どもの 夢のあと】 前九年の役、後三年の役、阿部の貞任、宗任、八幡太郎義家などの武将を思い出しているんでしょう。
【五月雨を,あつめて早し 最上川】  日本最大急流の一つ 最上川、当時は急流だったんでしょう、暑さを凌いで、川風に吹かれ、旅の疲れを 癒している姿が 浮かびます。
その後、出羽、越後、越中、加賀、越前、近江までの 大旅行の記録(おくのほそみち)の 俳句でした。
今から 330年も前の作品が、こんなに新鮮に、心を打つのは 句聖と言われた 松尾芭蕉だからなんでしょう。 左下は三重県伊賀市芭蕉の生家  小林昭男