2020年05月17日 (投稿者: 株式会社フレンズ ) 島崎藤村をしのぶ

家に留まれ】と厳命されているので 本棚をあさって居ると 島崎藤村の(落梅集)が出てきました。柳田邦男が 愛知県の伊良湖海岸で、静養している時に流れ着いた ヤシの実を 連想し創った(ヤシの実)や浜辺の曲 千曲川旅情に歌が 載って居ました。
島崎藤村は 1899年(明治32年)長野県北佐久郡小諸町に英語の教師として赴任し、小諸、千曲川一帯の写生文【千曲川のスケッチ】多くの詩を創って居ます。惜別の歌の如く その頃から作詞から 破壊などの小説を書き 文壇にデビューした様です。
【小諸なる古城にほとり、雲白く遊子悲しむ
緑なすハコベは萌えず、若草も籍(しく)に よしなし
白金の衾の岡部 日に溶けて、淡雪流る】
小諸城は 武田信玄の軍師、山本勘助が縄張りをしたと伝えられ 桃山時代、秀吉が天下統一後 仙谷秀久が 完成させたお城です。
現在残る懐古園には 野面積みの大手門や、三の門 樹齢500年の大ケヤキ等があり 日本百名城でも有ります。
藤村は6年間小諸に滞在し 72才で大磯の自宅で亡くなりました。
最後の言葉は「涼しい風が 吹いてくるねえ」だそうです。 小林昭男