2018年10月08日 (投稿者: 株式会社フレンズ ) 昔から月には物語が有ります。

 


日本には 月に関する、お話や、和歌が有ります。地球に一番近い天体で、満ち欠けが 良く解るので、対象にしたかったのでしょうね。

【天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かも】
ご存知の、百人一首、阿部の仲麻呂の望郷の詩です。
祖父は、飛鳥時代に活躍した、阿部の比羅夫、父親も朝廷に仕えた 役人の家系です。698年奈良県に生まれ、小さな時から学才に優れ 19才の時 留学生として、遣唐使と共にと共に、唐に渡り、勉学に励み 15年も掛る 科挙(かきょ)の試験に、5年で合格 官僚として、玄宗皇帝に仕えました。もちろん、楊貴妃とも、顔を合わせた事も有るかもしれません。
日本に帰りたく、何回か出航しましたが、台風や、暴風に見舞われ、かないませんでした。現地で、72才の生涯を閉じたそうです。(770年)
李白や、杜甫などの 文化人と交流が深く、中国では名を上げました。この歌は、渡航の準備が出て、壮行会の時、故郷の 大和(奈良県)を思って歌ったと言われています。
ここでみる月も、あの、三笠山で見た月も 同じ月なのに、こんなに離れている 早く帰りたい。と言っているようです。秋の夜長、小倉百人一首でもひも解いて、奈良、平安時代に活躍した歌人の 季節の詩、恋の歌を 見るのも一興でしょう。右下:西安、興慶宮阿部仲麻呂記念碑   フレンズ小林